金村修の言葉 2013年2期

第一回 4月15日
構図
モノが見えてくると構図が変わりますよ。


第二回 4月22日
プリントについて
その日に焼いた一枚目に引きづられるんだよね。


第三回 4月29日
構図について
裁ち落ちしより、白枠があったほうが、画面が崩れて見える。人は枠を見るから。


第四回 5月6日
画面の傾き
三脚使ったらこうはならないんだろうなあ。


第五回 5月13日
動機
内的な動機なんてないでしょ? だから面白いんですよ。


第六回 5月20日
写真が作品になるとき
こういう写真ってキチッとできてるのが前提だから。実は上手いひとじゃないと。


第七回 5月27日
タイトル
これ、『東京』とかタイトルつけると一気につまらなくなるよね(笑)。


第八回 6月3日
退屈
退屈なことなんてやりたくないでしょう? でも、退屈になってからのほうが面白いんですよ。


第九回 6月10日
退屈
このまえのほうが面白かった。何でだろう。考えてなかったからかな。考えていたとおりになっても面白くないんですよ。でもまったく考えなければ面白いかっていうとそうでもないんですよ。


第十回 6月17日
スナップの展示
こういうスナップ写真ででっかくする展示ってあんまりない。小さくてたくさん、が多い。でかいと違ってくる。自分とも離れるし、写っている人からも離れる。人間から離れる。

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金村修の言葉 2013年1期

第一回 1月14日
写真家は……
写真家は悩まないんだよ。


第二回 1月21日
写真家は……(2)
作家になるってことはもう一人の自分を作ることだから。


第三回 1月28日
アマチュアは……
中華街で撮るとき、アマチュアは中華街らしさが写っているかどうかを気にするんですよ。作家はそんなことは考えない。


第四回 2月4日
アマチュアは……(2)
アマチュアの写真には善意がある。作家の写真には毒がある。


第五回 2月11日
アマチュアは……(3)
好きで撮ってるうちはアマチュアだから。


第六回 2月18日
写真が作品になるとき
バラバラなものは数少ないほうがいい。同じようなものは数があったほうがいい。


第七回 2月25日
フレーミング
フレームの中に世界が入ってることが重要だから。


第八回 3月4日
フレーミング(2)
写真家の主体的な選択なんか重要じゃないんだよ。写しているのはカメラなんだから。


第九回 3月11日
処女作
処女作以上の衝撃ってないよ。


第十回 3月18日
毎日撮る
毎日撮っている写真て面白いよね。毎日撮っていると変わってくる。

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金村修の言葉 2012年4期

第一回 10月15日
タイトル
なんとなく撮ってるのはアマチュア。タイトルを考えて撮ってるだけで作家レベルだから。


第二回 10月22日
引き伸ばす
写真を大きく伸ばすと、〝自分が想定している世界〟と違う世界になるんだよな。


第三回 10月29日
写真の上手、下手
作家に〝上手い写真〟はいらない。どんなときにシャッターを切ったって、ある意味、みんないい瞬間だから。


第四回 11月5日
作品の背景にあるもの
どういうバックボーンで写真をやってるかが重要だから。そういうこと言ってると〝生きざま〟みたいに思われるけど、それとはぜんぜん違う。


第五回 11月19日
ギャラリー
展覧会は見なきゃダメだよ。それもお客さんの眼で見るんじゃなくて、自分ならこうするという眼でギャラリーを見なきゃ。


第六回 11月26日
日常
日常を撮ってる写真だからこそ、本を読んだり、言葉を探さないと。


第七回 12月3日
上手い写真
上手くならないことだけを考えて撮ってる。上手い写真は何かを参照しているんだよ。


第八回 12月10日
市民
〝市民〟なんてどこにもいないんですよ。あるのは階級だけ。


第九回 12月17日
文字
街中の文字をなるべく撮らないほうがいいのは、不用意に時代が写っちゃうから。


第十回 12月24日
人間
これはまだ人間が人間として生き生きしてる。物質にしたいんだよね。

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金村修の言葉 2012年2期

第一回 4月16日
毎日
毎日撮るんですよ。アーティストは毎日作品を作ってる。河原温だって毎日日付描いているしね。あれ、フツウなんだよね。写真家は怠け者が多いから。


第二回 4月23日
写真のセレクトについて
(撮影した写真の)セレクトに自分の感情を反映させると、どうしても自分の美学に収まってしまうから。


第三回 4月30日
展覧会のタイトルについて
タイトルを考えるのも写真家の仕事だから。コマーシャル写真家は自分で考えないけど、作家は自分で考える。いいタイトルを考えたかどうかは問題じゃない。考える過程が大事だから。
−−金村さんの初個展は1993年の「Crashlanding in Tokyo’s Dream」(銀座ニコンサロン 東京)ですが、タイトルはすんなり決まったんですか?
いや。最初は「インダストリアル・シンフォニー」。オマエはばかかと言われた。次に考えたのが「過剰露出都市」。そのまんまじゃないかと言われた(笑)。


第四回 5月7日
写真と自分
写真は基本的に自分を見せなくていいから。ラクだろ。人前で写真のことをしゃべっても恥ずかしいことってないんだよ。自分のことをしゃべるのは恥ずかしいけど


第五回 5月14日
写真のセレクション
セレクトなんてできるわけないじゃないか、という問いは一生の課題だから。人間は選択なんかできないんじゃないかっていう。


第六回 5月21日
ピント位置
ピントを前に持ってくるか、後ろに持ってくるかだけで、二種類作品が作れる。


第七回 5月28日
写真の分類
−−壁ごとに被写体を分けたいという受講生。撮影した写真をどう分類するかという作業に入っているが、分類が難しい写真も出てくる。そのとき、どうしたらいいかという問いに対する金村の言葉。
どう分類するかは自分の写真観にかかわること。これを〝道〟として見るか、これを〝庭〟として見るかで、写真が違って見える。一般的には〝庭〟じゃなくても、〝庭〟って言い切る。それが写真観の表明。


第八回 6月4日
デザインと写真
デザインと芸術の違いって、デザインはバランスしか見ていないんだよね。そこに思い込みがないんだよ。


第九回 6月11日
心情、意図、写真
作者の心情とか意図とかを抑えたほうが、得体の知れないものになる。


第十回 6月18日
作品タイトル
格調高いタイトルつけるのって恥ずかしいんですよ。でも、そこをぐっとこらえて。写真と自分は違うから。

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金村修の言葉 2012年1期

第一回 1月13日
『見ること』
結局、これって白い壁をじーっと見ているようなものだから。それが『見ること』なんだって言えるといいと思うんだよね。『見ること』っていうといろんなところを見ているわけじゃない?これは一つのところをじーっと見ている。それで「見ること」だと言えればいい。


第二回 1月20日
赤提灯とスナックの看板
下町ってイメージの写真を撮りたいわけじゃないんでしょう。赤提灯とカラオケスナックの看板はフレームから外すんですよ。花もいらない。そういうものを排除していくとどんどん画面がシンプルになっていく。看板とか色とか、にぎやかなものを画面に入れていくと、どんどん曖昧になっていく。やりたいことが拡散していくからやめたほうがいい。


第三回 1月27日
写真と情念
自分を出さないように出さないようにしても、最終的には情念が出るんですよ。抑えれば抑えるほど出てくるから。物語にすれば情念が出るかというと、情念は物語に回収される。それは写真ではない。


第四回 2月3日
つまらない写真
人間がうるさくないじゃない? それって重要なんだよね。画面のなかに特徴がない人が入っているのがいいよね。匿名的っていうか。このつまんなさはすごいよね? つまんない写真って難しいんだよ、意外と。面白いものを撮るのが普通だから。そこがスナップ写真の限界。


第五回 2月10日
『東京は、秋』
70年代の荒木(経惟)の『東京は、秋』のどこがいいかっていうと、そこに作者がいないところ。三脚とペンタ67で作者を消している。ふつうに撮ればいいんだ、ということなんだよ。だから、『東京は、秋』は、写真の良さをわかっている人じゃないとその良さがわからない。


第六回 2月17日
現代写真論
簡単なんだよ、写真なんて。こんな写真が5枚から10枚あって、縦1メートルくらいに引き伸ばしてアクリル張っちゃえば、もう現代写真だから。いろいろなことを考えるから難しくなるんであって。


2012年1期 第七回 2月24日
鉄塔
鉄塔を中途半端なところで切っているところがいいんですよ。ふつうに撮ったら鉄塔をぜんぶ入れるんだろうけど、それは『説明』なんですよ。途中で切る。それも中途半端に切れてるところが『写真』なんですよ。


第八回 3月3日
セレクション
写真は『セレクトの芸術』って言いますけど、『セレクションなんてどうでもいい』という態度でだって成立するときは成立するんですよ。昔、『セレクションなんてどうでもいい』と言ったら『作家の主体性はどこにあるんですか』と詰め寄られましたけどね。主体性はカメラにあるのかもしれない。


第九回 3月10日
スナップショット
木村伊兵衛的優雅さで写真を撮ることはすでに崩壊している。


第十回 3月17日
地面
画面のなかに地面を入れないと抽象化されるんですよ。地面がないほうがかっこいいっちゃあ、かっこいいんだけど。そこまで抽象的にする必要があるのかどうか。

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