金村修の言葉 2018年4期

第一回 10月15日
プリント
黒すぎるとか白すぎるとか、批判されても気にすることはないんですよ、作家の作品だから。揃ってればいいんです。黒ければ黒く、白ければ白く。


第二回 10月22日
文脈
写真の中で考えるより外から考えたほうがいいんですよ。写真以外の文脈にどうつなげるかとか。「ベッヒャー? 誰ですか。(ドナルド・)ジャッドからの影響です」。


第三回 10月29日
展示
展示で水平を取るのが苦手なんですよ。美術館で展示したとき、80枚貼り直したことがあるんです。たまたま李禹煥がいて曲がってるって言われたから。「李先生、直します!」ってすぐに直しましたよ。


第四回 11月5日
プリント
グレートーンは感情が抜かれている感じがいいですよね。今日やったの俺のプリント黒かったかな……。


第五回 11月19日
発展
写真を見ると、こだわってるものがあるようだから、それを発展させていくことを考えたほうがいいと思いますね。


第六回 11月26日
ためる
写真はこれでいいんじゃないかな。あとはためていくだけですよね。それが大変なんだけど。


第七回 12月3日
写真
なぜ写真なのか? って常に問われているわけですよ。だって絵画は写真が発明されてからずっと問われてきたわけだから。写真だけが、いい写真を撮っていればいいってわけにはいかないでしょう。


第八回 12月10日
スマホ
スマホでいいから撮るんですよ。ちゃんとしたカメラだと構えるじゃないですか。スマホで気になるものをさっと撮るんです。


第九回 12月17日
展示
二度目の展示は、早く決めてさっさとやってしまえばいいんですよ。一回の展示で終わっちゃう人がけっこういるんです。燃え尽きちゃうのと、二度目は必ず評価が下がるから怖いんでしょうね。「前のほうがよかった」「前のほうが荒々しかった」「今度は洗練されすぎだ」。必ずそう言われますから。


第十回 12月24日
写真
クリアな写真と曖昧な写真が両方あるのはいいですよ。写真は悪くないから、後はどう組み合わせるかですよね。

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