News about Osamu Kanemura

Screening 2020 DEC 19, Osamu Kanemura in Tokyo

material zone = 物質地帯 festival
DEC 19, 2020
SCOOL, Tokyo, Japan

Osamu Kanemura’s movie work “Kentucky Pride Benjamin part 1 (2016)” is shown in ”material zone festival.”
”Material zone” is a films association run by Kiyoshiro Tatekawa.

立川清志楼(写真家・映像作家)が主幹する『material zone=物質地帯』は、二回のプレ・スクリーニングを経て「非物語で物質性の高い触覚的映像作品を制作している作家による上映会(立川清志楼 Website『映像表現の表層と深層』より)」として継続して開催されている。
第三回目となる今回は、『material zone=物質地帯 festival』と題し最新の上映プログラムと共に過去二回分の上映プログラムも再上映される。

これらの映像作品を上映会という形で視聴できる機会はごく限られており、コア・メンバーとも言える主たる参加作家の作品をまとめて鑑賞することで『material zone=物質地帯』のみならず、個別の作家の映像への取り組みを読み解く契機となるだろう。

material zone festival

Place: Scool
Date: DEC 19, 2020
Open: 12:45
Start: 13:00, 15:00, 17:00, 20:00
Entrance Fee: 1,000yen
Information: material zone

13:00 start material zone=物質地帯 (97min)

1「15minutes」 立川清志楼/デジタル/15分/2019
2「ZONE_001」 立川清志楼/デジタル/9分/2020
3「DISSONANCE ~ 不協和音~」マルコ・マッツィ/デジタル/14分/2020
4「LUNA PARKのための習作」 三田村光土里/デジタル/2分/2011
《5分間休憩》
5「Scrap yard」 井上雄輔/デジタル/10分/2020
6「内方浸透現象」 小松浩子/写真・サイレント/10分/2019
7「Animals」 金村修/デジタル/25分/2017
8「Cattle mutilation」 金村修/デジタル/12分/2019

15:00 start material zone=物質地帯2 (97min)

1「Breaking Stones」 アルマンド・ルラージ/デジタル/10分/2017
2「zone_002」 立川清志楼/デジタル/15分/2020
3「zone_003」 立川清志楼/デジタル/7分/2020
4「FOLLOW US OR DIE!」マルコ・マッツィ/デジタル/9分/2020
《5分間休憩》
5「Slope」 井上雄輔/デジタル/10分/2020
6「生体価格保証」 小松浩子/8ミリ・サイレント/7分/2019
7「内方浸透現象」 小松浩子/8ミリ・サイレント/7分/2019
8「Material Boutique」 金村修/デジタル/16分/2020

17:00 start material zone=物質地帯3 (87min)

1「zone_004」 立川清志楼/デジタル/10分/2020
2「April 25」マルコ・マッツィ/デジタル/14分/2020
3「Silent Sound」 小松浩子/8ミリ・サイレント/15分/2020
《5分間休憩》
4「CONTROL」 アルマンド・ルラージ/デジタル/35分/2018
5「Kentucky Pride Benjamin part1」 金村修/デジタル/13分/2016

20:00 start material zone=物質地帯3 (87min)

1「zone_004」 立川清志楼/デジタル/10分/2020
2「April 25」マルコ・マッツィ/デジタル/14分/2020
3「Silent Sound」 小松浩子/8ミリ・サイレント/15分/2020
《5分間休憩》
4「CONTROL」 アルマンド・ルラージ/デジタル/35分/2018
5「Kentucky Pride Benjamin part1」 金村修/デジタル/13分/2016

Artist statement

Kiyoshiro Tatekawa
a Japan based Photographer and Filmmaker


zone_004 ©Kiyoshiro Tatekawa
常に映像の言語化を要求されるが、言語化すればするほど、言語と映像との乖離を感じる。観るたびに何かを発見するのが実験映画であり、言語の意味を超えた触覚的感覚こそ実験映画の本質である。
故に映像を物語や社会的メタファーとしてのみ捉える人々には「面白くない!解らない!退屈だ!」と嫌悪される。しかし、この嫌悪感と退屈さこそ実験映画たる証明である。万人に受け入れられる実験映画など存在しない。

Marco Mazzi
an Italy based Video artist and Painter


April 25 ©Marco Mazzi
解放記念日は、イタリア解放記念日、レジスタンス記念日、または単に4月25日とも呼ばれ、第二次世界大戦中のファシスト政権とナチスドイツの占領が終わり、イタリアでレジスタンスが勝利したことを記念するイタリアの祝日である。
1945年のこの日、上伊民族解放委員会(CLNAI)がラジオアナウンスで正式に反乱を宣言し、CLNAIによる権力の掌握を命じるとともに、ファシストの指導者全員(3日後に射殺されたベニート・ムッソリーニを含む)に死刑を宣告した。
この動画は2018年4月25日に撮影された。郊外でパルクールをする2人の少女、おにぎりを食べる子ども、「ゾンビ」の話を聞く子ども、その日フィレンツェの街で観たものである。

Hiroko Komatsu
a Japan based Photographer


Silent Sound ©Hiroko Komatsu
労働価値説によれば、労働そのもの・労働手段・労働対象により構成された労働過程は人間と自然との間の物質代謝の条件であり、人間は道具を作る動物(a tool-making animal)として労働手段を使用して生産物を生み出していたが、工業化が促進され自然と乖離した状態で人間は生産の労働過程に組み込まれた。

Armando Lulaj
an Albania based Artist and Filmmaker


CONTROL ©Armando Lulaj
アルバニアで最も交通量の多い高速道路の脇、Voreという小さな町の入り口を出たところに、何年も放置されたままの看板がある。真っ白な看板の表面はスクリーンを強く想起させ、目の前を通り過ぎるものすべてを、文字通りにも比喩的にも、終わりのない映画の断片へと効果的に変化させている。高速道路の反対側から1台の静止カメラが看板に向けられた35分の映像『Control』は、高速道路・交通・通行人など、周囲の風景の中にある他の何かと同じように、この一見終わりのない映画の一部となっている。フレームの前景に同じ男の手が現れ、親指と中指の間に目に見えて緊張感が生まれ、カメラ(と看板)の前を誰かが通り過ぎようとしていることを告げるクリック音が鳴り響き、まるで魔法をかけているかのような錯覚に陥る。(文:ジョニダ・ガシ)

Osamu Kanemura
a Japan based Photographer


Kentucky Pride Benjamin part 1 ©Osamu Kanemura
ドゥルーズが『千のプラトー-資本主義と分裂症』の中で、「いかなる芸術も模倣的ではなく、模倣的でも具象的でもありえない。ある画家がある鳥を「描く」としょう。実際、それは鳥への生成変化であるが、それは鳥そのものが別のものに、純粋な線と純粋な色彩に生成変化する途上にあるからこそ、可能となるのである」と書いてあった。映像は対象の再現ではなく、対象を別の何かに変化させることではないだろうか。対象に限りなく似ているけれど、まるで別のものに変化させる映像。それは対象を忠実に再現するのではなく、対象をカメラの中に分解して再構築する。動物を描く画家のことを、ドゥルーズは「動物になる」といった。それは動物と一体化することではなく、線と色彩に解体された動物を描くことであり、現実の動物とはまた別の動物、非対称的な動物を描くことなのだ。映像とはもう一つの現実であり、現実を参照しながらも、それとはまったく非対称な現実を作るだろう。
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