金村修写真集『Concrete Octopus』の刊行記念のトークセッション+サイン会が、恵比寿のPOSTにて2夜にわたり開催されました。
またPOST内のギャラリーでは2日間限りの金村修によるインスタレーションも行われました。今回の展示は東京では初公開となる、倉庫保管中に起きた事故により腐食している状態の20×24サイズのプリントで構成され、金村作品の根底にある「終わり続けることを続ける」を想起させる空間となっていました。
第一夜: 2017年12月19日(火)
脱中心の視線——クリス・フジワラ(映画批評家)×金村修
“The Center of Everything”: Chris Fujiwara + Osamu Kanemura
金村修の作品作りで重視しているという矛盾を作品の中で統合させるのではなく矛盾を矛盾として配置することや、映画と写真との相違についてなどの興味深い話を聞くことができました。
第二夜: 2017年12月20日(水)
水槽の視線——スチュアート・ムンロ(アーティスト、ジャーナリスト)×金村修
“Aquarium of the Eye”: Stuart Munro + Osamu Kanemura
金村作品では近年特にモノクロ銀塩写真に留まらず、言葉やデジタル映像が存在感を増していますが、そのコラージュ的手法について理解を深めることができました。
通訳は両日とも映画監督の藤原敏史さん。藤原さんの経験や知識に裏付けられた言語の置き換えにより、それぞれのトークセッションについてより深い理解を得ることができました。